2017-09-12から1日間の記事一覧

クラーナハ展/西洋美術館

ひとつまえの文章でユディットのことを綴ったので、そのついでというわけでもないのですが、ユディットの画家であるクラーナハの去年ひらかれた展覧会のことを、過去に綴った文章ですけれども、ここにおいておきます。 * ドイツ・ルネサンスの巨匠、クラー…

ユディットの末裔

わたしの《少女》たちにいつか、清原なつの著『花図鑑』のなかに収めらている、あるお姫さまのお話をしたことがある。この話をはじめて読んだのは十年ほどまえになると思うけれど、いまでも強烈に覚えている短編漫画で、それなのにわたしのいつもの悪い癖の…

月の真珠

月とは世界が生みだした真珠だと、あの日から考えるようになりました。あのあばただらけの衛星には、ただ荒廃があるだけだと教えられた日から。それは痛めつけられた貝が、自らを守るために生まれた宝石。わたしの心が傷ついて、だれかの心が疵ついて、その…

《sleeping》――乙女の眠り

先日訪った草舟あんとす号さんで開催されたyukaneさんの個展、『繭の森・1」でお迎えした絵画がわたしのもとにやってきてくれました。包装をひらくとまるで繭の森からの贈り物のようにちいさなお花が出現して、その花を掌のひらに置きながら、わたしはしば…

雨の日の過ごしかた

*雨に唄えば。 水の軍勢が敗走するのを待つのではなく、水と戯れたい。いちばん好きな傘をさしてお散歩しながら、雨に似合う歌のメロディをちいさく口ずさみたい。 *わたしのメロディリスト。 小沢健二『愛し愛されて生きるのさ』、B.J.トーマス『雨にぬれ…

永遠の少女標本(7)――八百屋お七

八百屋お七 (やおや・おしち) 江戸本郷の八百屋の娘。恋のために火刑に処されたとされる少女。文学、歌舞伎、文楽など多くの芸術のなかでとりあげられている。 曼珠沙華の少女。 火の海から救出されたときに出逢った男に恋をし、もう一度おなじように世界…